椎間板ヘルニアの神経ブロック療法

椎間板ヘルニアの神経ブロック療法

椎間板ヘルニアは、ヘルニアのタイプによっては自然縮小することが近年認められるようになりました。したがって特殊な事情によるものでなければ、積極的に保存療法を行うことで完治できる確率が高いと言えます。そこで大事になるのが、初期段階での痛みの除去です。自然縮小が期待できるヘルニアなら、あとは痛みをうまくコントロールしていくことで、機能回復のための治療を経て、3ヶ月程度で症状も落ち着く場合が多いからです。

痛みがそれほど強いものでなければ、鎮痛炎症薬の経口投与だけでも症状が軽快することも少なくありませんが、痛みが強くそれが続く場合は神経ブロック療法が効果的です。神経ブロック療法は、痛みの原因となっている神経の部位やその周辺に特殊な専用の針を用いて局所麻酔薬やステロイド剤などの抗炎症剤を注入する治療法です。
神経ブロック療法を1ヶ月~3ヶ月ほど継続すると、強い痛みに悩まされていた患者さんも7,8割がた治癒されます。

ブロック療法にはたくさんの種類がありますが、椎間板ヘルニアで用いられるよく用いられる神経ブロック療法は、「硬膜外ブロック療法」「神経根ブロック療法」「椎間板造影・ブロック療法」の大体3つです。

「硬膜外ブロック療法」は、脊髄が包まれている硬膜外腔の外側にみられる隙間に麻酔薬を注入することで痛みをおさえ神経の炎症も鎮めていきます。
「神経根ブロック療法」はヘルニアによって圧迫されている神経根に対して、X線画像を見ながら局所麻酔とステロイド剤を注入していきます。
「椎間板造影・ブロック療法」は、椎間板へ局所麻酔とステロイド剤を注入する方法で、X線画像を見ながら原因となっている部位を特定して行なわれます。

神経ブロック療法は、椎間板ヘルニアの治療としてはもはや特殊なものではありません。痛みも確実に改善されますし、治療法としても安全性の高いものです。抵抗感のある方もいるでしょうが、初期治療として有意な治療法と言えるでしょう。