腰椎椎間板ヘルニアの治療「保存療法」

腰椎椎間板ヘルニアの治療「保存療法」

腰椎椎間板ヘルニアの治療は、大きく分けて「保存療法」と「手術」という2種類があげられます。

手術が必要な人は、
 ・排尿障害がある
 ・下半身の麻痺が重度である
 ・強い痛みが持続している
場合で、椎間板は摘出してしまうとほとんど再生しないとも言われていることもあり、これ以外の状況ではほとんどの場合に「保存療法」で治療が進められます。

保存療法とは、まずは兎にも角にも安静にすることから始まります。
椎間板に負担がかからないような体勢で安静にしていれば、炎症は次第に治まり痛みが軽減されてきます。

椎間板ヘルニアの患者さんの大半は、この保存療法によって症状が改善されます。
この間、治りが遅く感じられてイライラすることもあるでしょうが、俗にいう「日にち薬」「薄皮をはぐように良くなる」というもので焦りは絶対に禁物です。
医者は何もしてくれないと感じたりもすると思いますが、医者は何もすることがないのだと言っていいでしょう。

急性期を過ぎ、痛みが少し治まってきたら、病院で温熱療法や低周波治療が行われ、ストレッチを開始します。

・温熱療法 ・・ホットパックやマイクロウェイブなどで患部を温め血流を改善し、筋肉の緊張と痛みをとり、腰痛などの症状を緩和します。
・低周波治療・・低周波を発する装置を装着し筋肉に直接電流を流して、電気刺激により筋肉の働きを促し痛みを取る治療法で、接骨院で実施されることが多い方法です。
しかし、患部が熱をもっていたり炎症を起こしている場合は注意が必要です。

急性期が過ぎても症状が緩和されない場合は牽引療法を始めます。

・牽引治療(骨盤牽引)
骨盤にベルトをかけて腰椎を上下に引っ張ったりゆるめたりして過重をかけ、腰痛の原因となっている筋肉を緩め、痛みを緩和する働きがあります。
特に腰痛が激しい方には効果的な方法です。
また、椎間板にかかる負担を減らすことによって、ヘルニアの進行を抑制する効果も期待できます。

体重に合わせて15~20分間断続的に牽引する間歇牽引、弱い力で数時間牽引する持続牽引などの方法があります。

・薬物療法 
腰椎椎間板ヘルニアによって下肢痛があり、日常生活が困難な場合は、痛みをやわらげる薬が処方されます。
治療に使われるのは非ステロイド性消炎鎮痛薬、痛み止めと、筋肉の緊張を和らげる筋弛緩薬、末梢循環改善薬で、病状によっては精神安定薬、ビタミンB12などが投与されます。血管を拡張するための末梢循環改善薬は、痛みの原因になっている神経組織の血流障害を改善するためのもので、馬尾や神経根、また周囲の靭帯などの血流が改善され、痛みを軽減します。
飲み薬の他に、湿布や塗り薬も痛み緩和の為に使われます。