椎間板ヘルニアと診断された時、あまりにひどい痛みの為「歩けなくなるのではないか・・」 「一生なおらないのではないか・・」などと、悲観的に考えてしまいそうになります。
しかし、潰れてしまった椎間板自体が完全に回復するのは難しいのですが、椎間板ヘルニアの多くは、個人によって差はありますが、数カ月から半年の内に治癒してしまう事の方が多いと言われています。
症状によっては緊急に手術が必要な場合もありますが、それ以外は治りますので、悲観的にならないで、前向きに治療に取り組むことが大切です。
手術の可能性も含め、信頼のおける医師の判断を仰ぎ、どう治療して行くかを、あなた自身が真剣に考えてゆかねばなりません。
詳しいメカニズムは、未だに不明なところが多いのですが、一般的には多くが良性で、3ヶ月で60%の人に、痛みが自然に改善したという報告がされています。
その理由としては
•背骨の構造が変化するが、それなりに安定した形で落ち着いてくる。
•痛みに対しての防御反応から、痛みの感じ方が鈍くなる。
•ヘルニア部分の炎症が起き難くなる。
などが考えられているようです。
以上の事は、人間の体が持っている「自然治癒能力」によるものと考えられるものばかりです。
又、ヘルニアは貪食細胞に貪食されるので、いずれ無くなる事が考えられるとおっしゃる先生もおられます。
又、経験豊かな整形外科医師であれば、緊急に手術が必要な場合を除き、辛抱強く治療を重ねて行けば、手術などしなくても次第に改善されることが多い事を御存じのはずです。
しかし、
•膀胱直腸障害(排尿・排便困難)がある
•強い痛みが持続する
•下肢の麻痺がとてもきつい
など症状が重い場合、手術を進められるケースが多いので、その際には、医師と十分な相談が必要です。
【再発の危険性】
椎間板ヘルニアが治っても、自分自身の生活習慣を改善していかなければ、再発する危険性は十分ありえます。
再発防止の為に、「椎間板ヘルニアを起こした根本原因は何か」を、一度じっくりと考えてみて下さい。
生活習慣に原因がある場合、生活を根本から見直してみる必要があります。
「正しい姿勢に取り組む」ことは、椎間板ヘルニアの再発を防ぐばかりでなく、腰痛全般に言えることで、とても重要なポイントとなります。