椎間板ヘルニア、手術回避のための「保存療法」

椎間板ヘルニア、手術回避のための「保存療法」

椎間板ヘルニアは、ひどい歩行障害や排尿障害が現れていないようであれば、保存療法で治療が進められます。
幅広い年代で悩んでいる方が多い椎間板ヘルニアにおいての、保存療法とはどのようなことが行われるのでしょうか。

1、正確な診断

椎間板ヘルニアであるかどうかの判断をきちんとして治療に入ることになります。
アマチュアの方でもスポーツをしている方の中には、かかりつけになっている整骨院などがあるかと思います。

しかし、腰痛できちんと診断してもらうという場合は、まずは整形外科に行き、レントゲン、またはMRIによる正確な診察を受けることで一番です。

鍼灸・マッサージでは写真で判断することはしませんので、体の中の正確な状況を知る事は難しいと思われます。
いくら整骨院の方が自分には向いているといっても、それは後からでも通うことができますので、かならず整形外科でX線写真をとってもらい、しっかり説明を受けなければなりません。

2、急性期治療

椎間板ヘルニアと診断されても、直ちに手術となることはありません。
治療は、まず痛みを取り除くことからはじまります。

ぎっくり腰など急な腰痛に見舞われた場合は安静にし、まず患部をアイスパックや冷湿布などで冷やすというのが鉄則です。
椎間板ヘルニアの場合も、急に激痛に襲われた場合は、冷やすことを優先します。

痛みを取り除く為に薬物療法と理学療法があり、薬については、消炎鎮痛剤、しびれが強い場合は、ビタミンB12製剤、また血流を良くするためにプロスタグランジン製剤などが使われます。

理学療法としては温熱療法が一般的ですが、これは、患部を冷やした後、炎症がおさまって痛みがある程度軽減してから温めることになります。

急性期にいきなり温めると、炎症の引きが悪くなり、痛みがおさまるまでの時間も長くなります。

3、ストレッチで筋肉をほぐす

椎間板ヘルニアで急に激しい痛みに襲われた場合でも、初めに無理をせず安静にして痛み止めを飲んでいれば、早ければ2~3日、長くても5日ほどで激痛はおさまり、歩けるようにもなってくるはずです。
痛みがおさまれば、次はストレッチで筋肉をほぐすようにしていきますが、その際には、必ず有資格者・専門職の方の指導の下で行うようにしなければなりません。

椎間板ヘルニアでしびれなどがある場合は、お尻や大腿部裏側の筋肉が凝っている状態なので、こうした張りをストレッチでほぐすだけでも痛みが軽減されます。

筋肉は一度ほぐしてもすぐにまた凝ってしまうものですから、ストレッチも繰り返し行う事が重要です。それと同時に筋肉を冷やさない事も大切です。

4、歩いて筋肉強化

ストレッチで筋肉の凝りをほぐしますが、筋肉の強化もしなければなりません。
腰痛改善の筋肉強化はインナーマッスルに重点が置かれますので、無理にハードな運動をすることはありません。
筋肉強化のエクササイズは、整形外科のリハビリ部門でも指導してくれますが、大切な事は、強い意志を持って日常生活のなかで自分で強化していくことです。

一番手軽で間違いのないエクササイズは「歩く」ことです。
運動不足も椎間板ヘルニアの原因となります。痛みのあるうちは無理をしてはいけませんが、歩くことで腰痛予防の筋力強化ができますので、ぜひ取組んでみてください。

以上のような保存療法の効果があまり見られない場合や、あまりに痛みがひどい場合は、神経を麻酔でブロックするブロック注射や、腰に小さな穴を開けて椎間板にレーザー照射を行い、神経を圧迫している椎間板を小さくするPLDD療法というものもあります。