腰椎椎間板ヘルニアの手術の是非

腰椎椎間板ヘルニアの手術の是非

腰椎椎間板ヘルニアは、安静を保ち、なるべく腰に大きな負担がかからない生活をしていれば、半数以上の人が5年以内に自然に治癒することが多いといわれる疾患です。

従って、ひどい筋力低下や排尿障害などを発症している場合や、患者本人が仕事の都合などで早く治したい為に希望した場合などを除いては、慌て手術しないのが一般的です。

また、ヘルニアの手術は、手術をすることで現在起きている症状の全て解決できるというものではなく、手術後も痛みや痺れが残ったり、筋力が元に戻らないことがあるという事も、十分理解しておかなければなりません。

椎間板ヘルニアは、椎間板の中心部の髄核が表面部の繊維輪を破って外に出たり、椎間板自体が変性して形を変え、はみ出したりするなどして神経を圧迫するものです。

手術においては、そのはみ出した部位を取り除くことになるのですが、今までクッションの役目をしていた椎間板を取り除くことになり、それよる弊害が残る事になります。

従って、椎間板ヘルニアの手術では100%良くなることは期待せず、80~90%良くなれば成功と考えたほうが良いでしょう。

そのため、先ずは安静にして薬の服用や湿布薬などで痛みを緩和する事に努めることから、治療を行っていきます。

痛みがあまり改善されない場合には、神経ブロック注射を行います。
神経ブロック注射は痛みを取り除くための一時的な措置といわれていますが、注射によって痛みがなくなる場合もあり、手術を回避するための有効な手段といえます。

また、椎間板ヘルニアが、マクロファージという白血球内に存在する浸食性の細胞によって捕食され、消えるという事も確認されており、この事からも仕事や日常生活に大きな支障がない場合は手術を選択することは急ぐ必要はないと思われます。

椎間板は、コラーゲンやカルシュウムを主成分とした軟骨であり、それらの栄養分を充分に摂取することで、変性した椎間板が回復する事もあります。

痛みが軽減された後は、充分な栄養補給、腰椎周辺の筋力強化による負荷の軽減などで、なるべくなら手術を回避するように努力をしていきたいものです。